top of page
  • Instagram
  • Facebook Social Icon

アメリカの個人納税者番号(ITIN)の取得

  • Henly Shiohama
  • 2020年10月28日
  • 読了時間: 3分

更新日:2023年8月17日


ree

日本のように戸籍制度のないアメリカでは、個々の居住者を認識するためのIDとしてソーシャル・セキュリテイーナンバー(SSN:Social Security Number)が発行されます。主に納税や年金制度を管理する目的で導入された仕組みですが、昨今は運転免許証やIDの申請、銀行口座開設、クレジットカードの申し込みなど様々な場面で必要になります。このためこの9桁の番号に紐付けされる個人の情報は膨大で、クレジットヒストリーは勿論、年収、職業、犯罪履歴など身元確認のためにも極めて重要な役割を果たしています。


一方、SSNはアメリカ市民や労働許可を持つ移民など合法的に米国内で働くことができる人しか入手出来ません。日本からの駐在員がまず最初に行く場所がこのSSNを申請する社会保険事務所で、この番号がなければ携帯電話も買えません。アパートの契約、子供の学校の入学手続きもできないので皆さん必死です。いつも混雑していて手続きに2時間くらいかかるのはざらです。手続き自体は10分でおわりますので、ほとんどが待ち時間ですが!


という訳で、短期移住者はSSNを申請する資格がありません。そしてそんな人を対象にITINがありますので、米国でファイナンシャル活動を行うためにも是非取得しておきたいものです。



ITINが取得できるひと


個人納税者番号(ITIN: Individual Tax Identification Number)が取得できるひとは、米国で所得を申告する必要のある人や、税金を還付する人で、米国非居住者という理由で申請を行いますので、米国で所得が無ければ申請できません。よくある事例は米国に不動産を買って税金を払う場合や、その不動産を人に貸して賃料を得るケースなどがイメージしやすいかもしれません。何せ、ITINを取得する明確な理由がなければ、IRSより承認が下りないのです。


駐在員の家族もSSNが取得できないケースが増えていますので、配偶者控除や扶養者控除をとるために、わざわざIRSの事務所に赴き、長い列に並び、申請書とパスポートを持って番号を取得します。最近はITINの申請が、確定申告と同時にできるようになったのですがITINの発行に1か月以上かかるので、確定申告の処理が大幅に遅れることになります。還付を受ける人にとっては我慢の日々ですね。


ITIN申請の手続き


ITINの申請には、まず申請用紙(W-7)、加えてITIN取得の目的が証明できる書類とパスポートなど個人を証明する書類が必要になります。取得の目的は不動産の取得税の納付や銀行金利の支払いなど様々ですが、税金の申告に1040というフォームがありますので、これを記載するのが一番簡単です。特に、金利だけの収入であればフォーム1040の2b. Taxable Interestだけに数字が入ることになります。アッタッチメントはSchedule Bだけですので自分で作成できます。勿論、会計事務所に作成を依頼することもできますが、その場合は費用が発生します。(30ドル程度が相場でしょうか?)


W-7の記載時には、必ず全ての項目に回答する必要がありますので注意が必要です。該当しない場合はN/A(Not applicable)と回答して下さい。あとは税務事務所へ書類とパスポートを持って行けば手続き完了です。記載した住所へ後日ITINが届けられます。勿論、郵送でも申請は可能ですが、要求されているIDがパスポートの原本かパスポート発行元のCertified Copyが必要になります、このCertified Copyは米国内の日本大使館又は領事館、日本であれば在日本米国大使館で入手が可能です。


このITINを取得することで、海外におけるファイナンシャルプランニングの裾野が広がることになりますので、是非、チャレンジして見てください。




留言


  • Grey Google+ Icon
  • Grey Twitter Icon
  • Grey LinkedIn Icon
  • Grey Facebook Icon

© 2023 Huebis Internationalで作成されたホームページです。

bottom of page