簡単に海外の銀行口座を開設
- Henly Shiohama
- 2020年10月23日
- 読了時間: 3分
更新日:2021年2月10日

海外への移住や投資など、ファイナンシャルプランニングのベースとなるものはやはり銀行口座です。海外で銀行口座を開設することで、小切手の発行は勿論のこと、デビットカード、クレジットカードの利用や、銀行口座、証券口座での運用、オンラインサイトでの支払い・決済等やるれ事が大きく広がります。
とは言え近年マネーロンダリング取引や犯罪に口座を使われることを防ぐ目的で、銀行側のチェックは極めて厳しく、しっかりとした身元確認により不正利用防止の対策を徹底しています。
特に米国では、オバマ政権時代に米国外に保有する資産に対する課税漏れを徹底するためにFATCA(外国口座税務コンプライアンス法)とういう法律が制定され、年度末に$50,000以上あるいは、年を通じて一度でも$75,000以上の金融資産を米国外に保有したら確定申告時にIRSへForm 8938を報告する必要になります。この申告を漏らした場合ペナルテイが課されることになりますので要注意です。
一方、FATCAにより米国政府が外国(米国外の国)の金融機関に対して、米国人の口座情報をIRSに報告するように義務付けたため、日本の金融機関も口座開設者が当該報告の対象となるか非常に神経質になっています。そのため今日本では口座新規開設時に米国の納税義務者(米国人等)であるかを確認するための追加書類の提出を求めらていると思います。その結果、米国人等に該当する場合、同意を得た上でIRSに口座情報を提供されることになります。日本からの駐在員が日本出国の際に、金融機関から口座解約を求められるのはこんな理由もあるからなのです。
ハードルが上がった口座開設
という訳で、以前に比べ、海外での銀行口座開設は厳しくなっている現状があります。特に、米国では社会保障番号(SSN)や納税者番号(ITIN)で本人を紐解けされることが徹底されており、こんな事情に付け込んだ「海外口座の紹介サービス」なるものも横行している次第です。
米国で銀行口座を開設する場合、まず本人が窓口に赴き自らの身分証明書を提示するこで身元の確認が行われます。ここはどうしても英文での確認になりますので提示するのはパスポート、現地の運転免許証等に限られることになります。短期移住者は必ずパスポートを持っていますので心配いりませんが就労ビザが必要です。そして口座開設申請書や自らの所在を示す書類に加えてSSNやITINを提示することが一般的です。
このため赴任間もない多くの海外駐在員は、銀行口座開設のために社会保険事務所や納税事務所に奔走することになります。加えて、賃貸アパート契約を結び賃貸契約書を持って自らの所在を示したり、多大なデポジットを払ったりと何せ立ち上げは大変なんです。結局は、融通のきく日系の金融機関にお願いして、会社の上司の一筆をもらったりしながら銀行口座を獲得しています。
グアムでの銀行口座の取得方法
前もっていかに口座開設が大変かという事をお伝えしましたが、グアムに来てビックリです。実は多くの旅行者がグアムの銀行(FDIC加盟銀行)の口座を取得しているのです。登録住所は、郵便の届く場所であればどこでも大丈夫ですし、勿論、SSNやITINの提示も不要です。パスポートと現金を持って窓口に行けば口座開設が可能です。
利用できるサービスは、キャッシュカード、デビットカード、小切手はもちらん、海外送金や国内送金、証券口座との連携など必要なサービスは全て利用できます。セービングアカウントもW-8BENという書式を提出することで、米国における納税申告が不要になります。(*3年間有効です。)
こんなことが可能なのもここの準州としてのステイタスがなせる業か、時期に厳しくなるのは間違いありませんが、ここは少し時間がゆっくりと過ぎて行きますので、作れるうちに作っておくと海外短期移住には最重要アイテムになること間違いありません。





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