運転免許証でお得な生活

海外移住で気になるのは生活コスト。青い海や空が広がるリゾート地域では観光客を主体に商売をしていることから、一般に生活コストが高くなる傾向があります。特に、ハワイやグアム等の島国では、生活物資の多くを輸入で賄

っていることもあり、ますますコスト高に悩まされる現実が。でも、よく考えて下さい、どんなリゾート地においても必ずローカルがいて普通に生活しています。中にはとんでもない大金持ちもいますがその大半は一般庶民で、観光地における価格では到底生活できません。

そこで考えられたのが、ローカル向けと観光客向けの二重価格の設定です。なんとハワイでは、ハワイローカル、メインランド、観光客の三重価格、どうやって運用してるのかと言うと運転免許です。発行された運転免許の場所により、それぞれの価格が適用され、購入・支払いの際の免許証の提示で価格が確定します。ローカルの運転免許証が手に入れば、観光客であってもお得な生活ができるのです。

米国での運転免許取得

という訳で、実際に運転免許を取得したいと思いますが、これが結構ハードルが高い。2011年のニューヨーク貿易センターテロ事件以来、米国が連邦でＩＤ確認の強化を図ったことがきっかけで、ハワイを含む多くの州において発行される運転免許証の期限がビザの期限になってしまいました。言い換えると、ビザを持たずに運転免許証を取得することは至難の業なんです。

ところがビックリ、なんとグアムでは観光客でも運転免許証の取得が簡単にとれるのです。さすがグアムですね。じつはグアムは正式な州では無く、準州という位置づけで「アメリカ合衆国自治的・未編入領域」として、グアムとしての主権に制限を受けながら、グアム内で選出された知事が内政執行を行い、グアム議会により立法機能がおかれる場所なのです。国家元首はアメリカ合衆国大統領ですが、グアム住民には大統領選挙の投票権を与えられず、米国各州が与えられている自治権も与えられず、それでもって財政面では連邦からの援助が莫大なのです。しかるに運転免許制度についても、本来連邦の基準で制限された発行運営を実施するべきところ、そこはまだまだ地域の特性が残り、緩く運営・管理されているという米国領域においても異質な制度を有している場所なのです。

グアムでの免許の取得方法

グアムで運転免許を始めて取得するというもの好きな方には、また場所を改めて説明したいと思いますが、まずは日本で運転免許を取得して方を前提に取得方法を説明します。

大きな流れは、運転免許の取得申請、筆記試験、免許発行となります。例えば、申請を火曜日にすると、週末の金曜日には筆記試験が受験でき、翌週水曜日には試験結果が発表されれます。運転免許証は試験結果発表当日に取得可能ですのでだいたい10日程度入手できます。これでゴルフのプレイ代が三分の一程度になるのですから、短期移住される方はまずは取得を目指してください。

運転免許の取得申請

必要となる書類は、１）パスポート、２）日本の免許証、３）免許証の抜粋証明、４）社会保障番号（ＳＳＮ）５）申請書だけです。

日本の免許証は「普通自動車免許を取得してから5年以上のもの」、5年以下の場合は実地試験も必要です。抜粋証明は在ハガニア日本領事館で申請すると同日発給してくれます。問題はＳＳＮですが、これは就業ビザを取得していないと取得は出来ません。従って、社会保険事務所へ行って、ＳＳＮを申請、結果、ＳＳＮが発行できない旨のお断りのレターを入手すればこれでオッケーです。ＳＳＮの代わりにこのデナイアルレターをつけて、申請すれば受け付けてくれます。場所はマイクロネシアモールを左手に16号線を南下しバリダカハイツ方向に5分程走ると、左手に昔コストコであった面影がのこる大きな倉庫が見えます。なんとここがグアムの主要な行政窓口であるグアム税務事務所です。ここで申請書に必要事項を記入して、列に並び自分の順番が来たらブースで手続きし、筆記試験の日程を決めます。

筆記試験はだいたい金曜日の11時。英語、日本語いずれでも受けられますがどちらかを受けるかで、試験時間が変ります。当日試験会場のグアム大学に行き、受付で受験料を払うとその後試験会場まで案内してくれます。試験勉強は、事前にテキスト（グアム事務所で購入可能）か過去問で勉強すれば十分。テストはマークシート形式で、四択。４０問中８０％の３２問以上正解できれば合格です。翌週水曜日にネット上で結果発表がありますので、結果を見て再び税務事務所へ行って運転免許証を受け取ります。